社会人を経験してから看護師になってよかったこと
私は基本的にマイペースで、他人と競争することがあまり好きではありません。
看護師になる前、イベントコンパニオンやモデルの仕事をしていたことがありますが、オーディションがすごく苦手で。
特にグループオーディションが本当にストレスでした。
4~5名の女の子と、腕を組み、威圧感を与えるような面接官。
パッと見すごくおとなしそうな女の子が、オーディションの自分の番がまわってくると、まるで人が変わったかのように、自分の華麗なる経歴や特技などを、ミュージカル女優のように(笑)ハキハキと大きな声で話す。
まだ何の経歴もなかった最初の頃の私は圧倒されてしまい、頭が真っ白になり、
何をしゃべったか全く覚えていないという有り様で。
案の定よくオーディションには落ちていました。
「私が一番!」と周りの人を見下す態度の人や、
「他人を蹴落としてでも勝ち取ってやる」みたいな空気が苦手で、
違和感を感じながら仕事をしていた時期もありました。
もちろん、その世界で生きていくためには、常に自分を磨き、
選ばれるような魅力ある人でいなければならないし、自分を売るために、
他人とは違ったアピールポイントや個性がないと生き残れないから、
必死になるのもわかります。
夢に向かって努力することも素晴らしいと思います。
でも、他人を押しのけてでも自分だけが得をしようという考えや、
他人を見下した気持ちで行動していると、それは後々必ず自分に返ってきます。
自分が出した波動は、同じものを引き寄せるから。
自分が選ばれたいがために、他の子の悪口やありもしない噂を流すような人は、一時的には仕事がもらえたり、上手くいく時期があっても、いつの間にか誰にも相手にされなくなり、いなくなっていることがよくあります。
だから私は仕事をするうえで、人は人、自分は自分と割り切ること、
挨拶や礼儀といった当たり前のことを大切にしてきました。
看護師の世界でも、聞こえるように悪口を言う人や、人格を否定するような
ものの言い方をする人にも会ってきました。
最初はいちいち落ち込んだりイライラしたり、悔しくて泣いたりしていた時期もあったけど、あるときから、そんな人たちに自分の感情を左右されることが、すごくバカバカしくなって。
不快なものに意識を向けない
これがすごく大事なことだと気づきました。
不快な感情になっていると、同じように不快なものを引き寄せてしまうから。
イライラしながら仕事をして、いいことなんてひとつもありません。
患者さんへの対応に余裕がなくなってしまったり、ミスを引き起こす要因にもなりかねないから。
だから、聞き流して忘れること。
患者さんのために自分ができること、将来のキャリアアップのために
今できること、休日の楽しみ等を考えて仕事しているほうがよっぽど
建設的。
社会人を経験してから看護師になり、色々経験してきたことは何一つ
無駄ではなかったと感じます。
イベントコンパニオン、アパレルの仕事、スノーボードをしに海外にいったことetc...
自分のやりたかった仕事や趣味などを思う存分やってから看護の道を
目指したことで、改めて勉強することの楽しさ、新しいことに挑戦することの
新鮮さや大切さを感じながら、飽きることなく今も看護師の仕事を続けられて
います。