実習が大嫌いだった私が、仕事が好きになるまで
私は看護学校時代、実習が大嫌いでした。
なぜなら、どんなに頑張っても評価が
主観的で、担当教員や病院側の指導者
の主観的な観点で点数をつけられるから。
納得いかない評価をされたことも何度か
あり、悔し泣きをしたこともある。
先生や指導者の好き嫌いで点数をつけられるという話も聞いたことがある。
まぁ評価する人も人間だから、好きな生徒によい点数をつけたい気持ちはあるんだろうけれど。
その点筆記テストは、点数さえとれれば、どんな勉強方法だろうが、何時間勉強しようが客観的な「数字」で評価されるから、
判断基準が公平で明確で気持ちがいい。
だから私は、断然、自分の努力を公平に
評価してくれる筆記テストが好きだった。
勉強すればするほど知識が身に付くし、
誰に好かれる必要も媚びる必要もない。
そんな私は、学生時代、病院に就職したら、果たして仕事が好きになれるんだろうかと、好きで入った看護の道なのに、不安を抱いていた。
看護師になってから
勉強をわりと要領よくこなし、テストをなんとか赤点なくクリアしてきた私にとって、臨床の現場は想像以上に厳しかった。
できると思っていたことがなかなか出来なくて、知識だけでは全然だめなことを実感した。
例えば自動車学校に行って、車の運転の仕方を勉強しても、実際運転しないとできないのと同じ。
実際道路に出る前の、敷地内での練習が、看護学校の実習にあたるものだと思う。
やはり何事も、
習うより慣れろ
ですね。
看護師の仕事は、同時にいくつもの
ことをこなさなければならず、
常に頭と体をフル回転しなければ
つとまりません。
点滴をつくりながら、ナースコールが
なればすぐに対応し、同時に別の患者さんからも話しかけられ対応する。
その間入院の依頼がきたり、急変があり
何からこなしていけばよいのかパニック
になることもある。
それでも今私は、学生時代の頃、あんなに大嫌いだった実習の延長?ではないが、現場で働くことが好きだし、とても充実している。
点数では評価されないけれど、正解が
ないからこそ楽しいし、可能性が広がる。
- もっと自分にできることはないだろうか。
- 自分の家族だったらどうしてあげたいか。
- どうしたら効率よく仕事がこなせるか。
- なんでこの患者さんにはこの薬が使われているのか。
そんなことを色々考えながら仕事していると、
ただ「早くおわらないかな。」「だるいな。」
と思いながら仕事をするより、ずっと楽しいしやりがいを感じます。
何事も自分の考え方、向き合い方次第だと感じる今日この頃です。