バイリンガルナース ローラのブログ

ナースの仕事、健康管理、プライベートのことなど、自由気ままに語るブログです。

告知について思うこと

今日はちょっとまじめな話をしたいと思います。

 

仕事をする中で、いつも考えさせられること。

 

がんの告知について私なりの今の考えをまとめて

みようと思います。

 

もし自分が突然がんといわれたら、どう思いますか?

 

そんなこと、突然言われたって、信じられないよ。

ショックすぎて何も考えられない。

実際言われてみないと、何とも言えない。

 

おそらく、そんな方が大半だと思います。

 

患者さんのご家族の中には、本人が絶対ショックを

受けるから、告知はまだしないでほしい。

 

そうおっしゃる方も多くいらっしゃいます。

 

ですが病気が進行し、患者さんご本人が、体がだるい、

食欲がない、あちこちが痛い、なにかおかしい、

そう思ったとき、家族や医師や看護師は何も

言ってくれない。

 

なんでだろう?もしかしたら癌なのではないか?

 

そう感じながら日々過ごすことも、不安で大変な

ストレスなのではないかと思います。

 

告知については「自分だったら本当のことを教えてほしい」

とか「本当のことを知ったほうが、この先残された人生の

ことを考えられるから」という意見もありますが、私は、

そうはっきりとは言えないです。

 

自分だったら知りたいとか、それは今健康だから言える

ことで、健康であるが故の驕りではないかと感じます。

 

私はそんなに強くないから、知ることで、もろく

崩れ去ってしまうかもしれません。

 

それは、自分の家族や大切な人に対しても然り。

自分の家族や大切な人が、ショックを受けて、

生きる気力さえ失ってしまったら。。。

 

と考えたら、そう簡単に、真実を伝えることだけが

正解とは思えません。

 

ですが、告知をしないことで、病名を知る時のショック

は避けられるかもしれませんが、病気と向き合い、

受け入れ、治療をすすめていくうえで、「知る」こと

が、ご本人と家族にとって必要と思う場面もあります。

 

残された時間が短ければ短いほど、患者さんには

大切な時間を自分らしく過ごしていただきたい。

 

そのためには、病気のことや治療のこと、薬やその

副作用のこと、きちんと医師や看護師から説明し、

今後の生活のことを一緒に考えていくことが必要

だと感じます。

 

自分の考えとしては答えがなく、正解もない

ですが、患者さんやご家族から学ぶことはとても

多いです。

 

病気を受け入れ、大変ななか、「いつも頑張ってるね。」

とか「看護婦さんは大変よね。いつもありがとう。」

なんて言ってくださる方には頭がさがる思いです。

 

毎日面会に来て、食事介助をされるご家族にも

頭がさがります。

 

当たり前のことなんかこの世に一つもなくて、

健康であること、仕事があること、ご飯が食べられる

こと、大切な人がいてくれること、すべてのことに

感謝の気持ちは絶対に忘れたくないです。

 

f:id:green1222:20171128005849j:plain